村上 嘉康
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設計、デザインについて〜建物を生物として見る  -2010.10.19-
  20年程前の事でしょうか。建物と生物(人間と限定しても良いと思います。)が似ているなと
 思う事がありました。他の方に力説したりした事はありませんが、少しお話させて頂こうと思います。
  屋根を髪の毛あるいは頭皮に置き換えて考える事があります。
  外壁と皮膚は同じ役目をしていないだろうかと思う事があります。
  窓は目鼻であったり玄関戸、掃出窓のように人の出入りする開口部は口と考えたりします。
  配管設備は、呼吸器官であったり消化器官に思えたりします。
  電気配線は、さながら血管のように思えたりします。
    
 板金、瓦等様々な屋根材がありますが人の髪の毛、頭皮と置き換えて考える事があります。
    
左官壁、窯業系金属系サイディング等様々な壁材がありますが人の皮膚と同じ役目をしていないだろうかと思う事があります。
   
色々な大きさ、形そして最近は性能も様々なサッシがありますが人の目鼻と置き換えて考えています。
さしずめ玄関や掃出し窓は口に置き換えても良いかもしれません。
  
       24時間換気の配管は呼吸器官に思えます。             給排水管は消化器官に思えます。
     
複雑に絡み合う電気配線はさながら血管に見えてきたりします。
  少し変な比較かと思われた方もいらっしゃったかもしれませんが、建物が徐々に出来ていく過程が
 人間なら母親の胎内で色々な部分が少しずつ形成されてやがて誕生してくる過程と似ていないかと
 思った事がきっかけです。そのように思うと人の手と気持ちが入り出来上がった建物は生物では
 ないかと思えたりする時があります。
  設計の時は設計者とクライアントの中で建物を発想の世界で成長させていくのですが色々な人達が
 参加し物が具体的に出来ていく工事段階に入った時に、大切な子供が間違いなく成長していくようにと
 願う事になるようになった時期が、私が親になった時と同じ時期だったように記憶しています。


  
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